悪天候が続いてた東京クラスですが、今日は、晴天の中、第9回放課後ラグビーを開催しました。早いもので放課後ラグビーも残り3回となりました。みんなバランスよく成長し、ゲームの質が高くなってくれています。放課後ラグビー終了後、自分で自分を成長させられるためのヒントを少しでも多く伝えてあげたいと思っています。
今日は「1対1のステップ」、「ラインアタック(オーバーラップ時のラインの深さの調整)/(ノーオーバーラップ時のペネトレート)」をテーマに行ないました。練習内容を下記に書きます。
■自分の体を自由に動かす(ダンシングする)
ウォーミングアップとしてステップワークを必要とするゲームを行ないました。1対1には下記に伝えるようなテクニックもあります。ただ基本的には、どのテクニックも、ダンスをするように自分の体を自由に動かせることが大事になります。また、ゲームでは相手防御からのプレッシャーがかかる中で、無意識で相手のタックルの芯をずらす動きを求められます。これらは、理屈ではなく、ステップワークを活用した様々なゲームを通して本能的に身につけていくものでもあります。
■1対1のステップワーク
下記に紹介するいくつかのテクニックを指導した後、実践形式での1対1のゲームを行ないました。1対1では相手を完全に振り切れなくても、相手のタックラーの芯をずらせれば成功だと思う気持ちが大事です。最初は1対1に苦手意識を持っていた生徒たちも、相手との駆け引きを楽しんでいました。
・相手のウィークショルダーを狙う(スペースに走り、タックラーを引き寄せて、タックラーが準備できていない肩の方に方向転換する。)
・スピードの緩急で相手を惑わす
・キレで相手を惑わす
■「ラインアタック(ノーオーバーラップ時のペネトレート)」
前回の復習としてノーオーバーラップ時のペネトレートの練習をしました。また、今回は、ペネトレーターのボールをもらう前の動き(スペースを作り出すステップワーク)についても指導しました。
■「ラインアタック(オーバーラップ時のラインの深さの調整)」
3対2という状況の中で、広いスペースの場合と狭いスペースの場合のラインの深さの違いについて指導しました。狭いスペースでは、短いパスということでパスモーションが小さくて済みますから、ラインのポジショニングが浅くても3人目のプレーヤーのスペースにボールを運べます。ただ、広いスペースの場合は、長いパスが必要となり、それにともないパスモーションも大きくなります。よって、3人目のプレーヤーのスペースにボールを運びたい場合は、ラインの深さも、多少、深くしなければなりません。パスの精度には課題はありましたが、みんな状況に応じて、ポジショニングの深さを調整することの大事さには気づいてくれたようです。
■5対5(ラックゲーム)
今日、指導した内容にプラスして、今まで放課後ラグビーで指導してきたことを確認してゲームをしました。「前進」、「支援(アーリーサポート)」、「ブレイクダウンの姿勢」、「オーバーラップ時のラインの深さの調整」、「ノーオーバーラップ時のペネトレートの意識」、「オフザボールプレーヤーの意識」。すべてが完璧にできているわけではありませんが、みんな、今まで指導したことを意識しようとしている様子は伺えました。
第1回のゲームを思い出すと、それぞれ違うチームから参加していることもあり、何がプレー判断の正解かがわからず、ただ、ボールを回している感じのゲームでした。ここ最近のゲームは、全員が「プレーの原則」に則って、その場、その場で共通理解を持ちながらゲームができています。ノーオーバーラップ時も、みんなが貪欲にぺネトレートを狙い、パサーもそれに反応できるようになってきました。また、困ってる仲間には「前進しろ!」という声も聞こえます。
放課後ラグビーの指導者として、何か一つのことにこだわって、そこだけを特別にうまくしてあげたいという気持ちでは指導していません。12回のレッスンを通して、ラグビーとい競技全体の理解を深め、バランスよくレベルアップさせてあげたいと思っています。12回という限られたレッスンですので反復練習をしてあげることができません。放課後ラグビー終了後は、自分のチームの練習の中で、今、指導させてもらっていることを意識して取り組んでくれればと思っています。
次回は「オーバーラップ時の復習練習」と「タックル」をメインに指導する予定です。
残り3回のレッスンです。1回1回の練習を大切に指導して行きたいと思います。
【第9回練習内容】
原則のテーマ:「攻撃の前進」
1.ストーン&フリー
2.1対1
3.リアクション3対3
4.サークル3対3
5.3対2ラインアタック
6.5対5(ラックゲーム)
メインコーチ 川合レオ
アシスタントコーチ 田沼宏之
サポートコーチ リコーブラックラムズ 森谷OB 大山OB