【2016岩手県釜石市クラス】第9回レッスンリポート(2016年11月10日)

残り2回となった今回のテーマは今までの練習の成果を実戦でどれだけ出せるかに意識してもらう為です。[意識して欲しことはゲーム中でもスキルのキーファクターを発揮できるかと言うことです。] 

 

最初はストレッチや釜石のグランド環境ならではの観客席や丘などを走るクロスカントリーなどで身体を温め、そしてランニングランニングスキルの確認などからスタートしました。

 

ランニングスキルも、勝ちポジション・Cステップ・Aステップを常に意識してもらえるように、選手同士やコーチから声掛けをするように行います。流石です。選手は9回目ともなると、出てくる言葉が全て正解でコーチが補足する事はなく、キーファクターを体現しながら行っていました。

 

今回はゲームと直列パスだけの練習内容にしたので、コーチも選手も常にキーファクターの声掛けや、選手だけでのミーティングなどを行いながら進めていきました。

 

1つ目はハンドリング・コミュニケーションとスペースを見る能力のウォームアップの為、選手たちが大好きなオフサイドタッチから始めました。チームごとに中学生が中心となってミーティングをしてからゲームを始めたのですが、今までは終盤でやっとコツを掴み出していたオフサイドタッチでしたが、今回は最初から釜石シーウェイブスが行うオフサイドタッチと変わらない位、選手同士でのコミュニケーションも良く、また、練習の意図を把握した選手たちの動きも見られました。それもありレベルの高い白熱した大接戦がくりひろげられました。

 

次に直列パスです。前回と同様、2列から始めホイッスルで列が増えていく様にしました。ここでも選手達は、やるべき事を互いに確認をはじめ、ポイントを抑えてながら、前回よりもスムーズにそしてスピーディーに行ってくれていました。本日の練習はゲームと直列パスだけというシンプルな練習にしたためか選手同士のコミュニケーションが良い状態で続けられました。

 

スキル練習を合間に挟み、またゲームに戻りました。次はエンドレスタッチです。久しぶりのエンドレスタッチですので、この練習でも中学生を中心として各チームごとにミーティングを行いました。今回の参加者は小さい時から一緒にラグビーを楽しんで来た釜石シーウェイブスジュニアの選手たちなので、中学生の言う事を小学生がただ聞いているだけではなく、小学生が中学生に指摘をするなど、チームとしての形が出来上がっている事に今さらながら気づかされました。

 

肝心のエンドレスタッチは、両チームともラグビーの原則を見て取れるようなゲーム運びで、コーチ達からも「凄い!ナイス!」などの声が出ていましたし、レフェリーをしている自分も一瞬も目を離せないゲーム展開でした。

 

そしてまた直列パスへ。先ほど行った直列パスは、順番に列数が増えるだけだったのですが、ホイッスルでランダムに列数を増やしていく様に変更して行います。一回目の直列パスと同様、選手達で話し合いをはじめ、コーチがルール変更のコツを教えるまでもくスムーズにルール変更に対応し、肝心のスキルの部分も、多少のミスはありましたが、キーファクターをしっかりと抑えて行っていました。今まで選手達に言い続けていた事が選手全員に浸透しているのを実感でき、うれしく思います。

 

そして最後は、ノーマルのタッチフットを行いました。次は4回タッチでターンオーバー、DFはタッチした選手が自陣のトライラインにタッチして戻ってくるようにし、よりスペースを選手で見つけ出せるように工夫しました。基本は今までのエンドレスタッチの時の様に、主に前進を意識して行っていた選手達でしたが、ハーフタイムで各チームごとミーティングをしてもらうと、「4回しかないんだから、もっとスペースにボールをまわそう」「ってことは、速くラインのセットアップしよう」など両チームとも改善するための話し合いをしており、後半は見違えるようにボールの展開のあるゲームとなりました。

 

選手たちが自分達で意識する事を話しているのを見ていると、彼らの成長を嬉しく思うと共に、あと1回なのが悲しく思ってきました。放課後ラグビー期間だけでなく、このまま選手達の成長を見ていきたいと思ってしまいます。残り1回、選手もコーチも、成長を感じながら楽しんでプログラムを終了したいと思います。

  [9回練習内容]

1W-UPストレッチ&クロスカントリー&ランニングスキル

2、オフサイドタッチ

3、直列パス

4、エンドレスタッチ

5、直列パス

6、タッチフット

7、クールダウン&振り返り

 

メインコーチ 松原 裕司

アシスタントコーチ 長田