さて、本日第9回のテーマは「ブレイクダウンサポート」です。特にアタック側のボールキャリアにサポートをする一人目の役割にフォーカスして行いました。対人での激しい接点を行うわけではなかったのですが、念のため生徒のみなさんにはヘッドキャップをしてもらい練習を行いました。
ジャッカルもそうですが、クリーンアウトに行く選手に最も気を付けてもらいたいのは頭が下がる行為です。目線を下げて腰よりも頭が下がると頭部や首の重傷事故につながる可能性が高まるからです。実際、ミニやジュニアのルールでは頭が下がっていると、たとえ自立した状態でもレフリーはペナルティーを宣告します。これはもしかしたら普段みなさんが参考にしている海外のラグビーやトップリーグとは違う姿勢、動作になります。
ラグビーという種類は同じでも、人数やルールが異なるのもラグビーの多様性です。安全を第一に考えるからこそ、そのカテゴリーに応じたルールの理解と安全なプレーを身につける必要性があります。トップ選手に憧れを持ってもらいたい一方で、今の自分の成長を大切にしながら取り組んでほしいと思いますし、指導者はさらにそれを優しく包み込むような指導を心がけて頂きたいです。
話は少しそれましたが、頭が下がらずボールキャリアをジャッカルから守る方法をドリルで行いました。強いことも大切ですが、速いことを意識してもらいました。速いこととは、ボールキャリアがタックルされたらジャッカルにくる選手よりも速くボールの上を超えるリアクションスピードのことです。極論を言えば、椅子取りゲームのような感覚で、素早くボールの上に体全体で強い姿勢を作れば相手は諦めてボールの争奪に来ない、もしくは力が発揮できない状態を作れます。とにかく速くボールを守ることをイメージして、ヒットシールドを使いながらが強い姿勢のチェックを行いました。
いろんなパターンでリアクションスピードと強い姿勢のチェックをした後に、それが実践でできているかチャレンジしてもらいました。ボールゲームでは、やっているうちにサポートのスピードは上がりましたが、ボール争奪に来るディフェンスプレーヤーが来ないため少しずつ姿勢が雑になっていましたね。いろんな気づきをボールゲームでは知ることができますので、ドリル→ボールゲーム→チームトーク→ボールゲームの流れは90分という時間でもみなさんを成長させてくれます。
さぁ、来週はいよいよ今年度最後となります。今までの集大成を心から楽しみにしていますので、みなさんできるだけ参加できるように体調管理をしっかりして元気に来てくださいね!
《第9回レッスンメニュー》
1、ウォーミングアップ
→反応ゲーム
→ダイナミックストレッチ
2、SAQドリル
3、B.O.B
4、ディシジョンメイキングB.O.B
5、連続B.O.B
6、5 v 3
7、ボールゲーム
8、体幹トレーニング
メインコーチ:三宅 敬
アシスタントコーチ:西村 築
ゲストコーチ:トゥイア フィシプナ