過去8年間の実施報告


 

 JRFUでは中学校年代のラグビー環境の不足による、競技人口の空洞化の課題解決に向け、スポーツ庁(開始当初は文部科学省)から委託された「2019 年ラグビーワールドカップ普及啓発事業」において、中学生が日常的にラグビーを楽しめる環境を創設する、「スポーツ庁放課後ラグビープログラム」を平成24 年度より実施してきた。

 

 平成24 年度に神奈川県でモデル事業が開始されて以降、全国のラグビー関係者の協力のもと、平成25 年度には関東(神奈川県)、関西(滋賀県)、九州(沖縄県)の三地域で各1 クラスが開催され、翌26 年度にはラグビー人口の少ない地域やトップリーグのチームも加わり5 クラスに発展し、平成27 年度から30 年度はラグビーワールドカップ2019 日本大会の開催都市である12都市で毎年12~14のクラスを開催。令和元年度(平成31 年度)は全国から開催団体を募り、5 会場で実施した。

 

 このように、これまでトップリーグのチームや大学等の教育機関、地域ラグビーフットボール協会、NPO など様々な団体の協力を得ることで多様なモデルケースが蓄積され、ラグビーワールドカップに向けた地域での機運醸成にも寄与することができた。また、本事業で蓄積したノウハウを全国のラグビー関係者の方々に公開してきたことで、現在、多くの方々が自主的に平日ラグビー教室を始めていることは先述のとおりである。

 

 JRFUでは、本事業をワールドカップのレガシーとして継続、発展、拡大させるべく、JRFUの独自の事業として、「JRFU放課後ラグビープロジェクト」と称して、全国各地で開催されている平日ラグビー教室と、参加を希望する選手の出会いをサポートする活動をはじめた。

 

 現在、子どもたちのスポーツ環境は、学校の取り組みだけでなく、総合型地域スポーツクラブ等との連携や地域のスポーツ指導者、施設の活用など、地域社会全体が連携、協働した取り組みが望まれている。そんな中、スポーツ庁の委託を受けて実施された本事業は、先進的な取り組みであり、今後、益々の発展が期待される。

 

※年度ごとの報告書がございます。報告書には各種参加者のアンケートの結果等がまとめてあります。本事業をご理解いただく上での参考になさって下さい。