【2016兵庫県神戸市クラス】第8回レッスンリポート(2017年2日8日)

皆さんこんにちは。神戸市クラスメインコーチの冨岡です。昨年12月から始まりました、「JRFU放課後ラグビープログラム2016」も、残すところ3回となりました。本日も寒さの厳しい中、生徒たちは、練習前から元気にグランドを走り回ります。

 

今回は、前回まで取り組んできた、「シャークアイ・シャークポジション」の復習、さらなる習得を目的としたドリルに加え、メインとして、「タックルテクニック」にフォーカスした練習構成で実施いたしました。 

本日の練習構成です。

①ウォーミングアップ

・ニーグラブ/もも前リーチ/スパイダーウォーク/馬跳び股下くぐり/ランスルートンネル/クロコダイルラン

 

②シャークアイビジョンドリル(ファンゲーム)‐相手を見つけるⅠ‐

※詳細:「第6回神戸市クラスレッスンリポート」記載

今回は「コミュニケーションの重要性」をより体感できるよう、エリアを広げて実施しました。最初はエリアの広さに戸惑う生徒たちでしたが、この状況では嫌でもコミュニケーションを取らなくては守れません。自然と「そっちにいかないで!」、「こっちへ来て!」と、エリアの広さへ対応すると同時に、たくさんの声が飛び交うようなりました。このように、「危険予知能力」を働かせ、コミュニケーションを自然ととれるようになれば、心強いディフェンスラインを作りだすことができます。開校当初、この感覚を知らなかった生徒たちも、徐々に感覚を覚え、取り組めるようになってきました。現段階では「仲間と協力してディフェンスをする」という認識ですが、この認識を持ってさえいれば、今後の発達段階において、「自分は組織の一員」という考え方へと、スムーズに入り込めるのではないかと考えます。

 

③シャークポジションドリル‐セット競争‐

マーカーを対面に設置(15m間隔)し、これを5m間隔で複数設置。中央にアタック、ディフェンスそれぞれ1人ずつが、背中合わせに三角座りでセット。笛の合図とともに、アタックは自由にマーカーを選択し、素早くセット。ディフェンスはアタックの選んだマーカーの対面にあるマーカーへアタックと同時、ないしはアタックよりも早くセットすることを意識する。

 

このドリルでは、「アタックを見逃さない」「アタックよりも遅れてセットをしない」といった点にフォーカスをして取り組みました。良いディフェンスをするためには、「準備」をすることが必要不可欠です。「アタックが仕掛けてきた」という結果に対応するのではなく、「アタックが仕掛けてくるかもしれない」という予測をもとに準備をすることで、「守る」だけのディフェンスから、「攻める」といった積極的なディフェンスへと変わります。生徒たちはすんなりと理解をしてくれたのか、最初から、相手を逃さないために工夫をし、「早いセット(準備)」を心がけて取り組んでいました。

 

④タックルテクニックの基礎‐バインドと踏み込み‐

これまで長期にわたって取り組んできた「シャークアイ・シャークポジション」。これらによって接近できた相手へタックルをする際、必要となるのが「タックルテクニック」です。ここではまず、基本的な「強い姿勢」・「バインド(パック)」・「踏み込み(インパクト)」・「高低差」にフォーカスをして取り組みました。

 

「強い姿勢」や「高低差」とは一体何なのか、「バインド」や「踏み込み」は聞きなれた言葉だけれど、実際にはどのタイミングで発揮すべきなのか、少々難しいテーマでしたが、いくつかのパターンを見せ、「この中で、何番目が相手を倒す時に有効的だと思いますか?」と質問を投げかけながら、「イメージを持ちやすくする」ことを最優先し、説明を行いました。(細かな修正点は、それぞれの個性やスキルに合わせ、個別にアプローチを行いました。)

 

ある程度理解ができてきたと判断したところで、次はフルコンタクトでのチャレンジをテーマに、実戦形式のドリルへと移りました。実戦形式のドリルは、5m四方のエリア内で1対1、という状況の下行い、「お互いが100%を出す」というルールを徹底させ、取り組みました。(力を発揮する姿勢に差があれば、それは大きな怪我へと繋がります。)少し緊張をしながら始まったこのドリルでは、「高低差にめりはりが持てず、相手に的を与えてしまう」、「インパクトはあるが、バインドのタイミングが遅く、ずらされる」など、1人ひとり違った課題が生まれ、中にはどこかもどかしそうにしている生徒も見受けられました。

 

タックルテクニックの習得には、個人差はありますが、平均的に時間がかかります。しかし、諦めずに練習を重ねることで、体格を含めた「自分の個性」に気づき、自分にあったテクニックを身に付けることが可能になると考えます。「自分にはできない」という苦手意識を持たせるのではなく、「自分にあったタックルテクニック」を見つけ出してもらえるよう、次回も継続して、個々に応じたアプローチを実行していきたいと思います。

【第8回練習内容】

1、ウォーミングアップ

2、シャークアイビジョンドリル(ファンゲーム)‐相手を見つけるⅠ‐

3、シャークポジションドリル‐セット競争‐

4、タックルテクニックの基礎‐バインドと踏み込み‐ 

 

メインコーチ:富岡

アシストコーチ:梶原